海外FXのスワップポイント

海外FXのスワップポイント比較

FX取引においてスワップポイントは非常に地味な存在で、スプレッドほどスワップポイントを気にしないトレーダーも多いだろう。スワップポイントはポジションを翌日に持ち越さない限り発生しないため、スキャルパーやデイトレーダーには無縁だからだ。

しかし、スイングトレード・キャリートレードを主軸とするトレーダーには、後々スワップポイントが損益に直接関係してくる。このため、スプレッドよりもスワップポイントを口座選びの重要課題と考えるトレーダーもいる。

また、高金利通貨と低金利通貨の組み合わせによって、値幅を取るというよりも主にプラススワップによる利益獲得を目的としたトレード手法もある。

今回は主要なブローカーのスワップポイントを徹底的に比較した。また、後半ではスワップポイントについて深掘りし、徹底解説した。

海外FXのスワップポイント比較一覧

今回は、FXPEDIAにてS〜Bランクのブローカーのスワップポイントを徹底比較していく。

メジャー通貨のドルストレート、クロス円と高金利通貨の通貨ペアの比較は以下のとおりである。記載した数値は2022年2月10日現在のスワップポイントである。

結論
  1. 第1位・・・「Exness
  2. 第2位・・・「LandFX
  3. 第3位・・・「MYFX Markets
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Myfx Markets
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売買ロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショートロングショート
USDJPY-2.21-4.11-1.86-4.36-0.52-2.24-1.30-2.50-2.06-5.05-2.06-4.08-2.13-4.16-0.01-3.250.210.28-0.69-0.88-1.64-3.92-0.22-2.29
EURUSD-5.43-0.83-4.47-0.10-3.530.96-3.30-0.50-4.51-0.02-3.53-1.03-5.28-0.67-7.00-1.00-4.29-0.42-0.97-0.72-5.28-0.11-3.780.95
EURJPY-5.08-1.98-4.12-1.32-3.14-0.27-2.50-1.50-4.01-2.06-4.01-1.09-5.28-2.13-4.26-2.75-4.24-1.57-0.98-0.78-4.59-1.26-3.39-0.04
GBPUSD-2.66-4.76-3.56-4.73-1.61-1.31-3.10-3.00-5.27-3.01-2.02-6.28-3.48-4.05-4.00-4.30-2.83-2.27-0.89-0.84-3.39-3.46-0.25-2.72
GBPJPY-1.78-6.78-1.98-6.91-0.91-2.89-1.70-3.70-1.98-8.26-1.98-7.28-2.47-6.07-3.50-6.00-1.82-3.78-1.05-1.06-2.11-5.380.72-4.79
AUDUSD-2.34-1.54-3.85-2.23-1.08-0.68-20-1.60-3.13-2.67-2.14-3.68-2.25-1.91-2.90-3.25-2.10-1.50-0.51-0.51-2.42-1.93-1.02-0.91
AUDJPY-3.15-3.55-1.21-2.01-0.72-1.33-1.40-2.60-1.21-2.04-1.21-2.06-1.68-2.81-1.69-4.01-2.46-2.90-0.68-0.63-1.66-2.99-0.56-1.93
NZDUSD-1.01-2.61-1.78-2.16-0.75-0.99-0.50-1.90-2.52-1.48-1.44-2.45-1.12-2.47-1.77-2.21-1.25-2.80-0.46-0.51-1.30-2.54-1.32-1.91
NZDJPY-1.76-4.460.37-2.26-0.67-1.64-0.30-6.90-0.24-2.750.06-2.42-0.45-3.37-1.12-4.18-2.43-2.79-0.46-0.63-0.45-3.85-0.96-3.03
USDCHF-0.23-4.83-0.17-4.660.92-3.400-3.00-0.12-4.680.87-5.69-0.22-5.280.68-5.040.31-4.58-0.47-1.190.06-5.321.06-1.91
CHFJPY-7.17-3.07-4.12-0.25-3.530.63-3.00-0.50-4.24-0.27-4.240.36-5.62-1.12-6.12-2.31-6.400.39-1.01-0.66-5.37-0.58-3.940.36
USDCAD-3.60-3.40-3.12-3.29-1.74-1.04-2.29-2.00-3.06-2.89-2.06-3.90-4.05-3.82-4.18-5.00-2.79-2.41-0.99-0.99-3.09-3-1.80-1.72
CADJPY-2.91-4.51-1.07-2.35-0.21-1.95-0.30-2.10-0.90-2.54-0.90-2.57-1.57-3.48-0.38-4.65-2.65-4.70-0.55-0.70-1.28-3.48-0.55-2.25
USDTRY-912171-594496-63227.8-641-85.2-594495-726395-82175.5-485146-1385374-87.7-71.7-936219
TRYJPY取引不可取引不可3.30-4.92.79-46.81.14-11.5取引不可取引不可
EURTRY-1077227-730659-59155.6-730621-915485-969116-620165-90.8-71.3-1096266
USDMXN-454145-395224-41628.8-3100-394209-426178-72923.7-37490-46687.3-74.89.19-401151-422150
MXNJPY取引不可取引不可取引不可取引不可0.35-12.10.57-1.17取引不可取引不可
EURMXN取引不可取引不可-498280-42528.8-496286-88072.5-8214.9-684190
USDZAR-27138.4-22185-40321.1-73.1-67-22791.7-22690.7-38893.1-12240.3-87.211.4-53.6-14.7-292112-22691.9
ZARJPY取引不可取引不可0.67-1.470.68-18.91-52.70.43-1.220.17-1.880.5-1.17
EURZAR-34680.5-287147-47021.1-1670-293139-292138-472141465107-60.6-4.26取引不可取引不可-299133
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主要通貨×ドルストレートでは、EUR/USD:ショートか、USD/CHF:ロング以外では基本的にマイナススワップが発生する結果となった。スワップポイントを目的とした取引には向かないことがわかる。

しかし、GemForexのUSD/JPYだけは例外だ。ロングもショートもプラススワップが発生するため、同一口座内で両建てをすることでプラススワップを受け取ることが可能だ(詳しくは下記の両建てにて)。

主要通貨×クロス円では、米ドルと日本円を比較すると日本円の方が金利が低いため、一般的にはクロス円の方がプラススワップを受け取れるはずである。しかし、主要通貨クロスの検証では大した差はなく、インカムゲイン(金利差を利用し、資産を保有することによって発生する利益のこと)を目的とした取引には向かないことが分かった。

高金利通貨クロスとなれば、米ドルやクロス円でもプラススワップが多く発生するが、取り扱っているブローカーは限られてくる。特に日本円は米ドルやユーロほど流通していないため、クロス円は少ない傾向にある。

そんな中、AXIORYはMXN/JPY以外は取引可能なうえ、高金利通貨のロングでは全てプラススワップを受け取ることが可能である。キャピタルゲイン(株式や為替の価格変動によって発生する利益のこと)を目的として取引するのであれば、AXIORYがおすすめだ。

また、高金利通貨をショートする場合はLandFXの一強となる。高金利通貨のショートはマイナススワップが高く、取引に消極的なトレーダーが多いが、LandFXであれば、他社で取引するよりダメージを軽減できる。

各ブローカーのランクイン数の集計結果は以下のとおりである。

海外FXのスワップポイントランキング
各ブローカーのランクイン回数の詳細
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1位2位3位合計
XMTrading0000
AXIORY72413
Exness419831
HotForex0538
FxPro0000
Tradeview13711
TitanFX23510
FBS0000
iFOREX0000
IFC Markets0101
FXGT0358
GemForex2215
Land-FX213226
Exclusive Markets1012
IronFX0000
MYFX Markets64717

合計ランクイン数は1位がExness、2位がLandFX、3位がMYFX Marketsであった。一方、1位の獲得数ではLandFXが他を寄せ付けない結果となっている。

このことから、総合的にスワップポイントが有利なExnessを選ぶか、特定の通貨ペアでしかトレードしないのであればLandFXを選ぶのがよいだろう。

海外FXのスワップポイントランキング

ランキングの順位は、トップ3にランクインした回数で決めている。ランクイン回数が同数の場合、より上位のランクイン回数が多いブローカーを上位に、少ないブローカーを下位とした。

また、高金利通貨クロスでは、取り扱っているブローカーが少ないTRY/JPY・MXN/JPYをランキング対象外とした。

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Exness

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編集部のコメント

Exnessのスワップポイントは少々特殊だ。XAUUSD(ゴールド)、インデックス(指数)、仮想通貨、株式ではスワップフリーとなり、スワップポイントが発生しない。つまり、日をまたいでポジションを保持してもスワップポイントを気にせずに取引することができるのだ。

スワップポイントが発生しないということは、当然プラス分の手数料も受け取ることができない。しかし、海外FXではマイナススワップが多く発生するため、トレーダーにとってスワップフリーは相当ありがたいサービスだ。

また、拡張スワップフリーレベルになると、メジャー通貨ペア・一部マイナー通貨ペアとUSOILにも適用される。なお、拡張スワップフリーレベルにアップグレードされる条件は、「規定の取引量を達成すると自動的にスワップフリーレベルが適用される」となっている。

主要通貨(ドルストレート):Exnessは、USD/JPY:ロング、USD/CHF:ショート以外は全てトップ3にランクインした。EUR/USD:ショート・USD/CHF:ロングなどプラススワップが発生しやすい取引では、しっかりプラススワップを受け取ることができる。

主要通貨(クロス円):Exnessは、NZD/JPY:ロング以外は全てトップ3圏内となった。CHF/JPY:ショートのみプラススワップが発生する。Exnessはスプレッドも狭く、取引コストを抑えることができる。

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LandFX

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編集部のコメント

主要通貨(ドルストレート):LandFXは、USD/JPY:ロング、EUR/USD:ショート、USDCHF:ロング以外はトップ3圏内となった。11回のランクイン中、1位を取った回数は9回と16ブローカーの中で飛び抜けて多い。しかしその反面、EUR/USD:ショート、USD/CHF:ロングなどのプラススワップが発生しやすい取引であっても、プラススワップは付与されない。

主要通貨(クロス円):LandFXは、主要通貨×クロス円でもトップ3ランクイン9回中、1位にランクインした回数6回と、全16ブローカーの中で最多回数を記録した。また、主要通貨×ドルストレート同様、今回検証した主要通貨×クロス円ではプラススワップが付与される取引はひとつもなかった。

高金利通貨クロス:LandFXは、トップ3に6回ランクインしているが、6回すべて、高金利通貨をショートした場合のみランクインしている。それに対し、高金利通貨をロングした場合は1回もランクインしておらず、USD/MXN・EUR/MXNのみプラススワップが付与される。つまり、LandFXではマイナススワップが発生しやすい取引の際、他社よりも取引コストが抑えられるということだ。

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MYFX Markets

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編集部のコメント

主要通貨(ドルストレート):MYFX Marketsは、今回検証した主要通貨×ドルストレートでは、MYFX MarketsのUSD/CHF:ロングの”1.06”が全16ブローカーで最高値を記録した。また、定番のEUR/USD:ショートでもプラススワップを受け取ることができる。

主要通貨(クロス円):MYFX Marketsでは、GBP/JPY:ロング、CHF/JPY:ショートでプラススワップが発生する。ちなみに、今回検証した主要通貨×日本円では、MYFX MarketsのGBP/JPY:ロングの”0.72”が全16ブローカーの最高値である。

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AXIORY

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編集部のコメント

AXIORYのスワップポイントは、検証通貨ペアではMXN/JPY以外は全て取引可能だ。また、EUR/TRY:ショートは”659”で検証したすべての銘柄で最大のプラススワップを記録した。EUR/TRY以外にも、TRY・USD/MXN・EUR/ZARにて1位を記録している。

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Tradeview

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編集部のコメント

高金利通貨クロス:Tradeviewは、USD/MXN・EUR/MXNのショートにおいて1位を記録した。また、Tradeviewは今回検証した高金利通貨のクロス円を一切取り扱っていないが、対米ドル・ユーロは全通貨取引可能である。高金利通貨をロングした際には全てプラススワップが付与される。

スワップポイントとは

swap(スワップ)は直訳すると”交換する”となるが、FXにおけるスワップポイントとは、ポジションを翌日に持ち越した場合に発生する金利差調整額を指す。

各ブローカーや各商品により異なるが、基本的にはニューヨーク市場が閉まる日本時間7:00(夏時間の場合は6:00)が日付変更線となる。つまり、日本時間の7:00を越えてポジションを保持すると、スワップポイントが発生する。また、FXにて単に「スワップ」と言う場合も、スワップポイントを指すことが多い。

スワップポイント発生までの流れ

スワップポイント発生までの流れ

外国為替取引には、スポット取引(直物取引)とフォワード取引(先物取引)がある。スポット取引ではポジションを保有した約定日から2営業日以内にブローカーからトレーダーに資金が受け渡される。

しかし、トレーダーが約定日内にポジションをクローズしない場合、ブローカーは決済を1日先送りして、決済日を2営業日後ではなく3営業日後にする。この行為を”ロールオーバー”と呼ぶ。ロールオーバーによって半永久的にポジションを保有することが可能となる。

また、ロールオーバーを行う際に両通貨の金利差の調整がされ、この金利差調整額をスワップポイントと呼ぶ。逆を言えばロールオーバーしない限り、スワップポイントが発生することはない。

トリプルスワップデー

通常はロールオーバーを行う度にスワップ1倍が加算されるが、日本時間木曜日7:00をまたぎロールオーバーした場合のみ、スワップが3倍付与される(ブローカーや商品により異なる場合あり)。木曜日だけ3倍になる理由は、土日分のスワップポイントが加算されるからだ。

つまり、木曜日の7:00をまたいでロールオーバーした場合、「木曜日」の2日後の「土曜日」から市場が再オープンする「月曜日」までの3日分のスワップポイントが前倒しで木曜日に付与されるのだ。

スワップポイントの計算方法

スワップポイントの厄介なところは、各ブローカーや各商品によりスワップポイントの計算式が異なる点だ。計算式の典型例は存在しない。今回は、XMTradingのFXと貴金属(ゴールドとシルバー)のスワップポイントの計算式を例に説明する。

ロット数×スワップポイント×(シンボルのコントラクトサイズ×最小価格変動値)

  • コントラクトサイズとは、MT4の場合、表示→気配値表示→USDJPYを右クリック→仕様をクリックした際に表示される契約サイズのことである。

スワップポイントの通説と現実

通貨の金利差によってスワップポイントが発生し、ロングとショートのスワップポイントはプラスとマイナスが逆転するというのが一般的な考え方である。しかし、実際にはブローカーによって同じ通貨でもスワップポイントが異なる。

ブローカーにより通貨の金利が異なる理由として、「スワップポイント=金利差調整額」ではなく、ブローカーのスワップポイントは以下で構成されているためである。

スワップポイント=金利調整額+手数料

ブローカーの手数料が異なるため、ブローカーごとにスワップポイントに差が生まれる結果となっている。

高金利通貨と低金利通貨

上記で説明した通り、スワップポイントには各国の政策金利が最も色濃く反映される。このため高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売ることで、よりプラススワップの恩恵を受けることが可能だ。

通貨(通貨表記)政策金利
トルコリラ(TRY)14.00%
メキシコペソ(MXN)6.00%
南アフリカランド(ZAR)4.00%
主要な高金利通貨
通貨(通貨表記)政策金利
スイスフラン(CHF)-0.75%
日本円(JPY)-0.10%
ユーロ(EUR)0.00%
主要な低金利通貨
  • 2022年2月14日現在

上記の表ではトルコリラ(TRY)が14.00%で最高金利、スイスフラン(CHF)が-0.75%で最低金利であることからTRY/CHFのロングが最大プラススワップが付与される。逆に、TRY/CHFのショートは最大マイナススワップが発生する、つまり、一番取引コストがかかる取引ということになる。

また、日本円とユーロは金利差0.10%となっており、上記の表に記載された通貨同士のペアでは一番金利差が少ないため、ロング・ショート共にマイナスコストが一番抑えられる取引と言い換えることができる。

CFD(差金決済取引)でもスワップポイントが発生する理由

「政策金利の影響を受けない商品ではスワップポイントは発生しないのではないか」と思われた方も多いだろう。しかし、多くの海外FXブローカーでCFDを取引した場合、スワップポイントが設定されている。しかも、マイナススワップが発生する場合が大半だ。

ブローカーがスワップポイントには手数料が含まれていると説明したが、主にレバレッジに対してであり、スワップポイントのことをレバレッジ手数料と記載しているブローカーもある。金利が発生しないはずの株価指数やコモディティといった商品のCFDでもスワップポイントが発生するのは、ブローカーが手数料を取っているからなのだ。

先物取引ではスワップポイントは発生しない

先物取引とは取引時点の価格で、未来の決められた日に現物を受け渡す取引のことを指し、スポット取引と真逆の取引と言える。つまり、日付けをまたいだとしても価格は決まっているため、当然スワップポイントは発生しない。

先物取引が可能なブローカー

両建てについて

FXの両建てとは

両建てとは、同一銘柄のロングとショートを同時に保有している状態、またはその取引を指す。同一銘柄のロングとショートを保有すれば、両ポジションを保有している期間、値動きによる自身の損益をある程度の幅にとどめることができる。

ブローカーや商品、取引プラットフォームにより両建て時の必要証拠金が異なる場合がある。

  • ロングとショートを同時に保有していることから2ポジション分の証拠金が必要なケース
  • 最初にエントリーする分の証拠金は必要だが、両建てが成立時に両ポジションの証拠金が相殺され(反対売買のため)結果として証拠金ゼロとなるケース
  • 両建て成立時に間を取って必要証拠金が50%となるケース

両建てとスワップポイントを利用した手法

一言に両建てと言ってもその手法は様々であり、ここではスワップポイントに特化した手法のひとつを例に挙げる。

ロング:1ロット、ショート:1ロットのように同量の両建ての場合、価格が値上がりしようが値下がりしようが、スワップポイント以外の損益は変わらない状態を作り出すことができる。

一般的には同量のロングとショートを両建てする行為は行為だが、この「スワップポイント以外」の部分が重要である。ロングとショートのスワップポイントの平均値がマイナスであれば日付をまたぐごとに資金は目減りするが、平均値がプラスであれば資金は備蓄されていく。

この性質を利用して、ロングとショートのスワップポイントの平均値がプラスであれば、ブローカーがプラススワップを提示し続ける限り、利益を出し続けることが可能だ。

しかし、今はプラスでも政策金利の変更などにより、いずれスワップポイントの平均値がマイナスとなり、損失が出る可能性があることも頭に入れておく必要がある。

両建てと禁止事項

A社でロング・B社でショートといった他社間での両建て、同一ブローカー内の複数口座を使用した両建てを大半のブローカーが禁止事項としている。

トレーダーが規約に違反していると判断した場合、ブローカーが口座凍結や出金拒否、ゼロカット執行拒否による追証請求などの処置を取る可能性がある。両建てを検討する際は、必ず禁止事項を確認していただきたい。

ただし、同一口座で両建てする分には、ブローカーもゼロカットを執行するリスクが回避されるため、同一口座間での両建ては許可しているブローカーが多い。

よくある質問(FAQ)

インカムゲイン目的で取引する場合どこの海外FXブローカーがおすすめか

今回検証した16社で高金利通貨を含んだ通貨ペアが最も多く、EUR/TRY:ショートで最高プラススワップを計測したAXIORYがおすすめだ。しかし、スワップ目的であれば国内FXブローカーの方がよりプラススワップの恩恵を受けることができる。

マイナススワップが全体的に低く抑えられているブローカーはどこか

LandFXだ。特に高金利通貨をショートする場合はコストを抑えられるが。その反面、プラススワップの恩恵はさほど期待できない。

なぜブローカーによりスワップポイントが異なるのか

「スワップ=金利」ではなく、正確には「スワップ=金利+ブローカーの利益」であるため。このため、金利が発生しない銘柄(株価指数や貴金属・エネルギーなど)でもスワップポイントが発生する。

両建てをする上での注意点はあるか

多くのブローカーは、同一口座間での両建ては許可しているが、複数の口座間での両建て・他社の口座間での両建てを禁止している。中には同一口座間の両建ても禁止しているブローカーもある。事前にブローカーの取引規約を読み、問い合わせするなどして確認することをおすすめする。

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著者情報

トレード歴8年の元証券会社勤務の編集長を筆頭に、複数名の現役トレーダーとサイト情報の更新を行っている。トレーダー目線で偽りのない有益な情報を発信することを心掛ける。また、コンテンツ内には客観的な事実をもとに編集部の見解を述べている。